日本共産党

2004年6月4日(金)「しんぶん赤旗」

釈放後も続くイラク女性の悲惨

「汚名」と家族が殺害も


 【パリ=浅田信幸】バグダッドのアブグレイブ収容所に拘束されたイラク人女性が、性的な虐待を受け、釈放後もそれを苦に自殺したり、「汚名をそそぐ」として家族の手で殺されたりするなど、悲惨な目にあっていると、仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ五月三十日付が報じました。

 同紙によると、イラクの人権保護団体「占領ウオッチ・センター」は、あるイラク人女性が「米兵の前でイラク人警官から一日に十七回にわたって性的暴行を受けた」事実をつかんだといいます。

 また「被拘束者・囚人連合」は、性的虐待を苦にした姉妹の自殺をほう助したという女性の証言を得ました。自殺した女性は、獄房の格子につながれた夫の目の前で米兵から何度も暴行され、「釈放された時の夫のまなざしを見たくない」と自殺の理由を明らかにしていたといいます。

 約四万人のイラク人被拘束者のうち、女性の被拘束者は八十人ほどといわれます。拘束の理由は武装組織の支援あるいは旧政権要人の妻であることなど。同紙は「夫の証言を引き出すための妻の拘束を米軍も認めている」とし、これは「国際的なルールの違反だ」と厳しく非難しています。


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