2004年5月31日(月)「しんぶん赤旗」
診療報酬改定をめぐる汚職事件に絡み、中央社会保険医療協議会(中医協)委員の吉高弘・UIゼンセン同盟副会長(58)が、贈賄容疑で再逮捕された日本歯科医師会(日歯)前会長臼田貞夫容疑者(73)らから接待を受けていたことが三十日、分かりました。吉高氏は「けじめを付ける」として、厚生労働省に六月一日付で辞職願を提出しました。
臼田容疑者については、中医協委員だった元社会保険庁長官下村健容疑者(73)に、再逮捕容疑となった四百万円とは別に資金提供をしていた疑いもあり、東京地検特捜部は拘置期限の切れる三十一日、刑事処分を決める見通し。
関係者によると、吉高氏は中医協委員に就任した二○○一年四月以降、臼田容疑者ら日歯側から接待を受けていたといいます。
吉高氏は、スーツ仕立券など計百四十万円を受領したとして収賄罪で起訴された連合前副会長加藤勝敏被告(60)とともに、支払い側委員を務めていました。
中医協 厚生労働大臣の諮問機関で、健康保険から医療機関に支払われる診療報酬などについて審議します。健康保険組合連合会など支払い側と、医師や歯科医師ら医療機関側から各八人、公益代表委員四人の計二十人で構成されます。