日本共産党

2004年5月22日(土)「しんぶん赤旗」

“平和、命守れ”10000人集会

有事法案、参院で必ず廃案に

東京・明治公園

自衛隊の撤退要求


 蛍光色のピースはちまきや手書きののぼり旗を手にした人たちが会場を埋め、「有事法制反対」の声が響き渡ります。二十一日、東京・明治公園で一万人が集まり、「守ろう! 平和といのち5・21大集会」(同実行委員会主催)が開かれました。自民、公明、民主各党の有事関連法案の衆院採決強行に抗議し、「参院で廃案に追い込み、自衛隊の即時撤退を勝ち取ろう」との決意が次々と語られました。


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自衛隊の即時撤退、有事法制をストップしようと開かれた5・21集会

 「テレビで有事法制のことを全然伝えないので、国民の権利を奪う法律を知らない間に通されるところだった」と集会のことを知り、山梨県都留市からかけつけた土屋沙弥可さん(21)=大学生=。「もう二度と戦争はいや。派兵も戦争につながる法律もやめて」と初参加した小林かね子さん(75)は、仲間と誘い合って来ました。

 主催者あいさつした航空安全会議の大野則行議長は「日本に住む人たちのいのちと安全を守るというなら、有事関連法案はじゃまであり、アメリカ追従で派兵した自衛隊をイラクから直ちに撤退させることが必要だ」と訴えました。

 平和にむけたアピールがおこなわれました。日本共産党の穀田恵二・国会対策委員長は、イラクで虐殺や拷問をおこなっている米軍を支援するのは人道に背く行為だと批判。有事関連法案を参院で徹底審議させ、廃案に追い込むため、「今日をたたかいののろしをあげた日として歴史に刻もう」と呼びかけました。社民党の土井たか子衆院議員が訴えました。

 日弁連の内田雅敏弁護士、日本原水爆被害者団体協議会の藤平典代表委員、イラン・イラク戦争中にタンカーに乗務して危険な思いをした全日本海員組合の牧添正信さん、高校生らが訴えました。東京・国立市の上原公子市長は、有事法案は米軍の戦争のために、国民を下部組織にしようというものだと批判しました。

 集会後、渋谷と新宿にむけてデモ行進しました。


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イラクから自衛隊は撤退しろ、有事関連法案の廃案をとデモ行進する人たち=21日、東京・新宿区

人殺しの戦争に協力できない

5・21集会 “有事法制廃案”の声相次ぐ

 「けっしてあきらめたりしない」――「自衛隊の即時撤退! STOP! 有事法制」をアピールして東京・明治公園で二十一日夜、開かれた5・21大集会。有事法制七法案・三条約承認案の衆院での採決強行への怒りと、廃案をもとめる声が相次ぎました。

 千葉県流山市の看護学生、上條隆介さん(18)は「有事法案には反対です。政府が、アメリカといっしょに戦争をできるように動いているのが許せない。人の命を守る仕事につくのに、人殺しの戦争協力なんて、絶対にできません」。

 若い大学生たちのグループの姿も。富山大学の地球科学専攻という女子学生(21)は「インターネットで、この集会への参加が呼びかけられていて、仲間五人といっしょに参加しました。(二十日に)衆院であっという間に有事七法案が通ってしまった。国民保護法は名前とは違って、国民を守るのではなく、戦争と米軍支援の法律で、問題点もマスコミでは報じられないのはおかしい。少しでも反対という声をあげなければ」と話します。

 「憲法九条貫こう」という手づくりのゼッケンをつけて参加した茨城県龍ケ崎市の藤沢宏至さん(77)は「いまは死ねない。命あるうちに核兵器廃絶をと思っていたのに、こんな有事法案や憲法改悪の動きです。衆院通過したからといって、あきらめるわけにはいかない。戦争でひどい目にあうのは国民です。憲法九条を守ろうと、がんばる」と、元気いっぱいに語りました。


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