日本共産党

2004年5月11日(火)「しんぶん赤旗」

日歯前会長ら6人再逮捕

診療報酬改定で新たにわいろ

料亭で下村元長官に400万円


 診療報酬改定をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は十日、あらたに四百万円の収賄容疑で中央社会保険医療協議会(中医協)委員だった元社会保険庁長官下村健容疑者(73)=収賄罪で起訴=、贈賄容疑で日本歯科医師会(日歯)前会長臼田貞夫容疑者(73)=贈賄罪で起訴=ら六人をそれぞれ再逮捕しました。

 下村容疑者はすでに二百万円受領で起訴されていますが、さらに四百万円がわいろと認定されました。総額では一千万円を提供された疑いがあり、特捜部は解明を進めています。

 ほかに再逮捕されたのは、日歯の前常務理事内田裕丈(63)、元専務理事梅田昭夫(76)、前常務理事平井泰征(64)、福島県歯科医師会会長誉田雄一郎(73)各容疑者。

 調べによると、臼田容疑者らは二○○二年五月上旬と昨年一月下旬ごろ、都内の料亭で、下村容疑者に現金各二百万円などを提供した疑い。

 最初の提供には中医協で「かかりつけ初診料」(か初診料)の適用要件緩和に下村容疑者が賛成した謝礼が含まれ、二回目には謝礼に加え、「次回の改定もよろしく」との趣旨も込められていたといいます。

 わいろの現金は日歯の政治団体「日本歯科医師連盟」から支出。下村容疑者は金を飲食費などの小遣いに使っていました。

 特捜部は一回五万円近くとみられる接待料もわいろと認定。日歯側は二回目の二百万円について「叙勲のお祝い」と主張しているといいます。

 臼田容疑者らは二○○一年六月上旬、要件緩和に賛成してほしいとの趣旨で、下村容疑者に二百万円を提供したとして、四日に起訴されていました。臼田容疑者らは下村容疑者への贈賄のほかに、中医協委員の連合前副会長加藤勝敏被告(60)=収賄罪で起訴=にスーツ仕立券など計百三十万円相当を提供した贈賄罪でも起訴されています。

 関係者によると、下村容疑者は趣旨も含め容疑を認めていますが、臼田容疑者は「会合があったかも覚えていない」と話し、あいまいな供述をしているもようです。


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