2004年5月4日(火)「しんぶん赤旗」
【エルサレム=岡崎衆史】イスラエルのシャロン首相が推し進めるパレスチナ自治区のガザなどからの入植者と軍の一方的撤退計画について二日行われた最大与党リクードの党員投票で反対が多数となり、同首相は大きな打撃をうけました。
最終結果によると、反対は59・5%、賛成が39・7%。投票率は約40%にとどまりました。同首相は「前途は容易ではない」と敗北を認めながらも、首相辞任を否定しました。
オルマート副首相(リクード)は二日、党員投票で反対が多数を占めた場合、国民投票を行う可能性を示唆。一方、撤退案賛成の立場をとる労働党のペレス党首は、国会解散と総選挙実施を求めました。
リクード内では投票前から反対多数が予想されていた上に、投票日の二日にガザのユダヤ人入植者の母子五人がパレスチナ武装勢力に殺害されたことが反対票増につながったとみられます。同首相は、撤退計画について四月十四日のブッシュ米大統領との会談で同大統領の支持を得たことをてこに党員投票を乗り切ろうとしていました。
撤退計画は、“撤退”の名を冠しながら、実際にはガザからの入植者や軍の撤退後も制空権など主権の根幹部分をイスラエル側が握り抑圧の枠組みを残したまま、ヨルダン川西岸での入植活動を強め、分離壁によって同地域の多くをイスラエル側に併合することを狙ったものです。