日本共産党

2004年5月3日(月)「しんぶん赤旗」

米軍のイラク人虐待

侵略者の正体だ

各国で報道 アラブに非難広がる


 【カイロ=小泉大介】米軍兵士がバグダッドのアブグレイブ刑務所で拘置中のイラク人を虐待した問題は、カタールのアルジャジーラやアラブ首長国連邦のアルアラビアなどの衛星テレビが放映し、各紙も大きく報道、アラブ世界で激しい憤りを呼んでいます。


 「ファルージャで多くのイラク人が殺され、アラブ人は我慢の限界に達していたのに、その上にこんな写真が出てくるなんて…」―。カイロの喫茶店で一日、イラク人虐待写真が大きく掲載された新聞を読んでいた学生のナビル・ラムジさん(21)は、一瞬言葉を詰まらせ、こう続けました。

 「ブッシュ米大統領はイラクの全国民が許すまで謝るべきです。『イラク人のために戦争した』と言い張るのなら、虐待を行った兵士と同類どころから、それ以下です」

 アナン国連事務総長のブラヒミ・イラク問題特別顧問(アルジェリア出身)はアルアラビアで、「まったく容認できない。国際社会は米国に対し、こうした行為を二度としないこと、行為を犯した者を処罰することを求める権利をもっている」と強調しました。

 カイロ市内で、雑誌編集者のハメド・アンワルさん(42)は語りました。

 「これで戦争の正体が完全にはっきりしました。本当の解放戦争なら、兵士がこんなことをするわけがない。侵略だったからこそ、兵士もこんな態度に出たに違いない。米軍を一刻も早くイラクから追い出すべきです」


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