日本共産党

2004年4月29日(木)「しんぶん赤旗」

「日の丸・君が代」強制に抗議

法律・教育学研究者がアピール


 東京都教育委員会による教職員への「日の丸・君が代」強制について、法律・教育学研究者が、二十八日、抗議の緊急アピールを発表し、都庁で会見しました。会見したのは、堀尾輝久・東京大学名誉教授(教育学・日本教育法学会会長)、成嶋隆・新潟大学教授(憲法・教育法学)、俵義文・立正大学講師(教育学・子どもと教科書全国ネット21事務局長)の三氏です。

 アピールは、二十九人の法律・教育学研究者がインターネットで呼びかけ、これまでに二百四十七人が賛同者になっています。アピールは、教育基本法に基づき子どもの「人格の完成」をめざした教育をおこなう教師の権利をふみにじり、子どもの学ぶ権利、思想・信条の自由を侵すもので、まさに「現代版・踏み絵」と厳しく批判。

「『内心の自由』は認めるが、それを表現することは職務命令違反」という都教委の主張を批判。憲法は「自己の良心に反する行為を拒否する自由を含むはず」とし、「憲法が職務命令よりも優先されることはいうまでもありません」と述べています。また、強制は文部科学省が推進する「自律性、主体性、創造性を備えた人材の育成」を養うことにはならないと指摘しています。

 堀尾氏は「今回のような強制は、子どもの人間的な発達にとってどうなのか考えてほしい。学校が子どもが自由に育つ場でなくなってきていると感じる。私たち研究者と教育委員が意見交換する場をつくっていきたい」と話しました。


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