日本共産党

2004年4月24日(土)「しんぶん赤旗」

イラクの子ども戦闘の影響が深刻化

ユニセフ事務局長が保護訴え


 国連児童基金(ユニセフ)のベラミー事務局長は二十一日、ニューヨークで緊急記者会見を行い、イラク南部バスラの爆弾テロで通学バスに乗った子どもが殺害された問題について、イラクの子どもに対する戦闘の影響が深刻になっていると警告、その保護を訴えました。

 同事務局長は、「イラクでの戦闘が、多大な犠牲を生んでおり、子どもたちは命でその代償を払っている」と強調。イラク全土の多くの都市で子どもたちは正常な生活を送ることができなくなっており、「学校に行くことも、保健サービスを受けることも、清潔な水を得ることもできなくなっている」と指摘しました。

 同事務局長は、イラクでは多くの学校が最近の暴力の拡大で閉校になり、開校している学校でも多くの親が不安から子どもたちを登校させていないと指摘。「子どもたちは紛争のさなかであっても安全に教育を受ける権利を持っている」と語り、「バスであれ、保健センターであれ、学校であれ、遊び場であれ、子どもたちが時間をすごすところはどこでも平和の地帯でなければならない」と訴えました。

 同事務局長は「子どもたちをおとなの争いの犠牲者にしてはならない」「紛争に際し子どもと民間人の保護は国際人権法によって求められていることをすべての当事者に喚起したい」と強調するとともに、人道援助活動家の安全の尊重を訴えました。

 ユニセフは、イラク保健省、赤新月社の要請や地域の病院からの訴えに即応し、緊急医療資材、飲用水、発電機用燃料の供給を急いでいますが、道路閉鎖などで物資を届けることが困難を極めていることを明らかにしています。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp