日本共産党

2004年4月20日(火)「しんぶん赤旗」

中小企業/流通

大店立地法で超大型店も

住民が望む街づくりへ

広範な共同の運動、各地で広がる


グラフ

 大型店出店にかかわる法律が大店法(別項)から大店立地法(同)に移行して三年十カ月がたちました。この間に大型店出店は増え続け、これまでとはけた違いの“超大型店”出店計画も出現。これにたいする反対運動も各地でおこっています。

 大型店(大店立地法で届け出義務のある一千平方メートル超)の新設は、二〇〇〇年六月の同法施行から今年二月まで三年九カ月で六百九十三店に達しました。

すさむ商店街

 大手スーパーの核店舗を中心にゲームコーナーや、ときには映画館など娯楽施設も併設する郊外型ショッピングセンター(複合型商業施設)の進出が特に目立ちます。毎年大型店出店状況をまとめている『全国大型小売店総覧―二〇〇四年』(東洋経済新報社)によると、〇三年七月のショッピングセンター数は三百八店、立地法施行から五十一店、約二割増加しています。

 このような大型店出店の増加の背景に自民党政府が実施した法制度の転換があります。

 大店法の廃止の際、各地の商店街幹部からは「大店法をやめてしまったら中心市街地はダメになる」との声が噴出。対策として政府は“まちづくり三法”として立地法に加え、中心市街地活性化法、改正都市計画法を制定し、中心市街地や商店街が守れるかのようにいってきました。

3法見直しを

 しかし、大型店出店が増加して中心商店街などが疲弊するにつれ、各地の商店街幹部や地元の訴えを受けた自民党議員からは「まちづくり三法はうまく機能していない」「(中心市街地活性化は)効果が上がっていない」「三法の見直しも必要」などの声や怒りが続出しています。

 新法制度下で大型店出店は数が増加しているだけでなく、規模が大型化しているのも特徴です。ショッピングセンターでは店舗面積四万平方メートル、五万平方メートルの店がすでに出店。計画では十万平方メートルという超大型店も浮上しています。これにたいし各地で出店反対の運動がおこっています。

 反対運動の観点は、大型店の出店が与える地域の暮らしや自然、経済への影響を考え、住民の望むまちづくりの視点から大型店出店を規制しようというものです。

 宮城県では仙台市に隣接する名取市に、大手流通企業イオンが店舗面積十万平方メートルのショッピングセンター「ダイヤモンドシティ」を計画(〇三年十一月正式発表)。これにたいし、宮城県商工団体連絡会や同県春闘共闘は一月、暮らし・地域経済から大型店出店を考える集会を開催。「市民合意のない出店に強く反対」するアピールを発表しました。

条例作り規制

 仙台商工会議所内の商業政策協議会も、三月にまちづくりシンポジウムを開催。まちづくり指針や大型店出店の事前協議制度などを盛り込んだ条例づくりを通じて出店反対にとりくんでいます。

 福島県では、福島市に隣接する伊達町にイオンが計画した七万七千平方メートルの出店にたいし、地主農民や市民、周辺市町の当局、商店街幹部などが強く反対。地権者説明会から足掛け七年たった今も出店を止めています。

 福島県が設置した検討会はこのほど、大型店出店問題と広域的なまちづくりのあり方の提言をまとめました。そのなかで、市町村を越えて広域に影響を与えるような一定規模以上の大型店出店については、県が出店の適否に意見を表明し「調整」する仕組みをつくる、としています。

 宮崎市でも、九州最大規模の超大型店出店計画にたいして、反対運動がおこっています。

 大店法(大規模小売店舗法)と大店立地法(大規模小売店舗立地法) 自民党政府は一九九八年、大型店と周辺小商店との商業調整を図ることは許されないとして大店法を廃止しました。アメリカの「市場開放」要求にしたがったものです。代わって大店立地法を二〇〇〇年六月から施行。立地法は、交通渋滞や騒音などの環境に絞って自治体などが大型店に改善を求められますが、手続きさえ経れば実質的には出店は自由にできます。

 <まちづくり三法>

 大店立地法と、中心市街地で中小商店の高層化や空き店舗対策などの事業を国が補助金で支援することなどを決めた中心市街地活性化法(一九九八年七月施行)、都道府県が都市計画区域ごとに、将来的構想にもとづく土地利用計画をつくるマスタープランの策定を義務付けるなどを内容とする改正都市計画法(二〇〇一年四月施行)を合わせてこう呼んでいます。


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