日本共産党

2004年4月19日(月)「しんぶん赤旗」

解放の3人帰国

“救出への尽力に感謝”

家族に伝言


写真
イラクで人質となり、解放されて帰国した高遠菜穂子さん(手前左)、今井紀明さん(奥中央)、郡山総一郎さん(奥左)の3人。無事戻ったにもかかわらず、関西空港でも羽田空港でも硬い表情で、笑顔はなかった=18日夜、羽田空港

 イラクで武装グループの人質となり、解放された市民団体代表の今井紀明さん(18)、フリージャーナリストの郡山総一郎さん(32)、ボランティアの高遠菜穂子さん(34)は十八日夕、アラブ首長国連邦のドバイから民間機で関西国際空港に到着、帰国しました。

 同空港から羽田空港に三人が到着。同日午後十時、帰国に同行した高遠さんの弟の修一さん(33)、今井さんの兄の洋介さん(23)ら家族と代理人の弁護士らが空港近くのホテルで記者会見しました。解放された三人について、高遠さんが情緒不安定で急に泣きだすなど急性ストレス障害(ASD)の症状、今井さん、郡山さんも食事がとれない、落ち着かないなどの症状をみせていることを明らかにしました。三人は記者会見を欠席しました。

 会見では高遠修一さん、今井洋介さん、郡山さんの母のきみ子さんが、それぞれ三人のメッセージを発表しました。

 高遠菜穂子さんは、「日本の皆様、世界中の皆様」に心配をかけたとおわびの言葉をのべ、解放への尽力に「全身全霊で感謝します」。そのうえで「解放されたことは徐々に受け止められるようになりましたが、まだ現実を掌握しきれていません。心身ともに回復するまでいましばらくお時間をいただくことをお許しください」とのべました。

 今井紀明さんも心配をかけたことをわびて、「救出に向けて多くの方が協力していただいた」と感謝。しかし「体調は、食事があまりとれず、いいとは言えません。今になって非常に疲労感が出てきました」とのべました。

 郡山総一郎さんは「国民の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけしたこと深く反省し、おわびの言葉もございません」とし、「こうして無事帰国できたことを感謝しています。ありがとうございました」とのべました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp