日本共産党

2004年4月18日(日)「しんぶん赤旗」

米英首脳

国連の主権移譲案支持

戦争・占領政策の破たん反映


 【ワシントン=遠藤誠二】ブッシュ米大統領とブレア英首相は十六日、ホワイトハウスで首脳会談を行いました。両首脳は、米軍占領に反対するイラクの抵抗勢力を「政権奪取をねらう過激派、テロリスト」と決め付け、軍事的に一掃する決意を示し、六月末の主権移譲後もイラクに軍事駐留する意向を表明しました。

 同時に両首脳は、イラクを訪れていたブラヒミ国連事務総長特別顧問が示した主権移譲案を受け入れる考えを明らかにしました。ブラヒミ氏の構想は、占領当局が任命した現在のイラク統治評議会を解散し、国連が米国など連合国暫定当局(CPA)、統治評議会、イラク国内の専門家と協議して、暫定政府の人選をし、選挙を準備するというもの。

 ブッシュ政権はこれまで、米国主導で設立したイラク統治評議会を現在の二十五人から拡大し、これに主権を引き渡して、影響力確保を図る思惑でした。

 ブラヒミ提案受け入れは、ファルージャをはじめイラク各地での米占領軍と抵抗勢力の戦闘拡大、米軍の無差別攻撃への国際的な批判の高まりなど戦争・占領政策の破たんを反映したものです。

 両首脳は、「ブラヒミ特別顧問の提案を歓迎する」「イラク国民に広範に受け入れられるものだ」(ブッシュ大統領)、「国連が中心的な役割を担う」(ブレア首相)とのべ、国連安保理での新決議採択を呼びかけました。


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