日本共産党

2004年4月12日(月)「しんぶん赤旗」

日本人拘束事件

各地で解放求め行動


●札幌で撤退署名つづく

“確実解放”願い1204人

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道民主医療機関連合会の訴える署名に応じる人たち=11日、札幌市

 イラクで拘束されている日本人が解放されるとの報道が流れるなかで、三人が確実に解放されるまで、釈放と安全確保のために自衛隊のイラクからの即時撤兵を求める署名を続けようと、道民主医療機関連合会は十一日、札幌市中央区、西区で宣伝・署名行動をしました。正午すぎから午後三時までに千二百四人分の署名が集まりました。

 中央区では、人質となっている今井紀明さんの母親、直子さんが勤める勤医協札幌西区病院の職員や友の会など四十人が歩道の両脇に並び、「三人の安全を守るために自衛隊のイラクからのすみやかな撤退を求めます」という署名への協力を呼びかけました。

 今井さんの母親の同僚の総看護士長の訴えに、通行する人々が次々と署名。今井さんの書いた文章を読んで感動したという小学生が駆け寄り、必死にビラを配り「署名に協力して下さい」と訴えました。

 稚内から来たという女性は「知人に自衛隊家族がいます。民間人だけでなく自衛隊員も危ない」と話し、署名しました。

 署名に協力した札幌市西区の長井ヨシエさん(57)は、身柄拘束事件について「イラクのために頑張っている人たちを拘束するなんて。本当に無事で帰ってきてほしい」と語りました。

 同日午前、同病院職員が上京、九、十の二日間で集めた千八百人分の署名を今井直子さんに届けました。

●群馬で青年

無事解放まで声をあげよう

 群馬県の民青同盟は十一日午前中、JR高崎駅前で、イラクで人質となった日本人三人の解放と自衛隊の即時撤退を求める宣伝行動を実施しました。

 高校生など十二人が参加して、ビラ約二百枚を配布。ハンドマイクで「三人が無事解放されるまで声をあげていこう。二度と同じ事件を起こさないためにも、自衛隊はイラクから撤退すべきです」と訴え、署名を呼びかけました。買い物客や若いカップルなどが次々と署名し、一時間で七十五人分が集まりました。

 福祉関係に勤務する女性(28)は「迷彩服を着た自衛隊員がイラクにいきなり行って『人道支援だ』といってもだれも信用しない。NGOの人たちが今まで努力し信用を築いてきたものを台無しにしてしまった。政府はもっと別のやり方があると思う」ときっぱり。友人と署名した真下友希さん(17)=高崎市=は「イラク戦争がそもそも間違っていた。憲法九条は世界に誇るべきもの、なくさないでほしい」と話していました。

●埼玉で党県委

宣伝署名に「首相こわい」

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黒崎勇党さいたま地区委員長(右)らの訴えに応じて署名する人たち=11日、JR大宮駅西口

 日本共産党埼玉県委員会と同さいたま地区委員会は十一日、さいたま市のJR大宮駅西口で自衛隊のイラクからの即時撤退を求める宣伝署名活動に取り組みました。富樫練三参院議員、増子典男県委員長、黒崎勇さいたま地区委員長ら三十人が参加し、自衛隊撤退を求める署名を呼びかけました。

 署名した、さいたま市西区の主婦、竹内紀子さん(64)は「今回は相手側から解放すると言ってきたが、拘束された三人の命がかかっているのに、自衛隊を撤退させないと明言した小泉首相は、本当にこわい人だと感じた。こういう政権は早く変えないといけないと思う。民主党は撤退を求めないと言っているけど、これもおかしい話。早く撤退させるべきだ」と話しました。

●東京で青年

あなたの声で平和つくろう

 東京都中野区の日本共産党青年支部と日本民主青年同盟中野地域協議会は十一日夜、JR中野駅北口で「イラクで拘束された日本人三人のすみやかな解放と、自衛隊の撤退を」と訴え、署名への協力を呼びかけました。

 「STOPイラク派兵」、「あなたの声で平和をつくろう」のプラカードを掲げ、ハンドマイクで「政府が同胞の命を危険にさらして、派兵をし続けることにどれだけの意味があるのか」「イラクは全土が戦闘地域。派兵の根拠も崩れています」と訴えました。

 署名した中村茉莉花さん(21)は「憲法で戦争をしないと書いてあるのに、やっていることは違うと思う。自衛隊を送っても何の解決にもならないし、小泉首相の態度は、どういうつもりかと思う」と話していました。

●神奈川ではたの氏ら

宣伝署名行動県内で489カ所

 神奈川県では、日本共産党の、はたの君枝参院議員(神奈川選挙区候補)が十一日、横浜市神奈川区のJR東神奈川駅前で党二ツ谷支部の人々と、同市鶴見区のJR鶴見駅西口ショッピングモールでは党鶴見区青年後援会の約二十人と一緒に、イラクで拘束された三人の無事解放と自衛隊の撤退を訴え、柴田豊勝、中島文雄両横浜市議、宮下泉前県議も訴えました。

 東神奈川駅前で宣伝に足を止めた静岡県静岡市の野田和宏さん(60)は「自衛隊がイラクに派遣されたときから恐れていたことが起きました。もともと大義のない派遣だったと思います。自衛隊は撤退すべきです」と語っていました。

 鶴見駅前で自衛隊撤退を求める署名に応じた鶴見区の長谷川民子さん(70)も「自衛隊をイラクに行かせるからこういうことになるんです。ボランティアの家族の身になって考えるべきです」と怒りをぶつけました。

 県内の共産党支部、後援会は九―十一の三日間で四百八十九カ所で宣伝し、署名千八百四十九人分が寄せられました。

●愛知で平和団体

抗議の座込みリレートーク

 名古屋市栄では愛知県平和委など平和団体の人たちが十日の十一時から三人を無事に帰すための最大限の努力を求める抗議の座り込み・署名行動を行いました。

 青年ら十数人がリレートーク。小牧市の高校二年生、船橋あかねさん(16)は「拘束された人たちも自衛隊員もみんな無事に帰って来てほしい」と訴えていました。

 一日にイラクから帰ってきたという写真家の久保田弘信さんも参加。「三月二十日前後からバグダッドは毎日、爆弾事件が起きる準戦時状態だった。自衛隊の先遣隊が入った直後から日本人への感情も急激に悪化しました。私も石を投げつけられました。それまで日本人は非常に好意的に迎えられていたのに…」と話していました。

●大阪で宮本氏ら

青年40人参加対話が広がる

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通りかかった高校生(中央の2人)にイラクの状況を紹介するパネルを示して署名を呼びかける参加者=11日、大阪・なんば高島屋前

 日本共産党大阪府委員会と民主青年同盟大阪府委員会は十一日、大阪市のなんば高島屋前で、前日に続いてイラクで拘束された邦人三人の救出と自衛隊の撤退を求め、宣伝・署名に取り組みました。日本共産党の宮本たけし参院議員とともに約四十人の青年が訴えました。

 参加した青年たちと、通りがかりに立ち止まって署名に応じる人たちの対話の輪があちこちでできました。

 四国の遍路巡りを終え高野山に向かう途中という、静岡県の村松佳子さん(60)は、「ニュースは四国で聞きました。三人の親御さんがどんな気持ちでいるかと考えてその夜は寝られませんでした。同道した仲間たちとも話し合いましたが、国民の命を守るのが政府の仕事のはずなのに、なぜこんなにアメリカに気を使わなければならないのか、ということで一致しました」と思いを語りました。

 吉井英勝衆院議員は同日、東大阪市の鴻池サティ前などで訴えました。

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