2004年4月1日(木)「しんぶん赤旗」
京都府丹波町の浅田農産船井農場で鳥インフルエンザが発生した問題で、京都府の告発を受けた京都府警は三十一日夜、感染を認識しながら鶏の大量死を届けなかったとして、家畜伝染病予防法(届け出義務)違反の疑いで同社社長浅田秀明容疑者(41)=兵庫県姫路市豊富町神谷=ら三人を逮捕しました。
また、姫路市の本社など数カ所を家宅捜索しました。
大量死が始まってからも鶏や卵を出荷し、他府県にも被害が拡大した問題は、経営トップの逮捕という事態に発展しました。
調べなどによると、浅田社長は船井農場で大量死が始まった二月二十日以降、同法で定められた届け出が義務付けられた鳥インフルエンザではないかと認識しながら、京都府への届け出を怠った疑い。
船井農場では同月二十日から連日一千羽以上の鶏が死にましたが、行政機関への連絡はなく、同二十六日夕になって府の家畜保健衛生所へ寄せられた匿名電話で大量死が発覚しました。
浅田社長はこれまで府などに対し、大量死について「腸炎だと思った」と説明していました。