日本共産党

2004年3月31日(水)「しんぶん赤旗」

ライス補佐官証言拒否に批判

ブッシュ大統領に痛手

“テロ対策を軽視した”


 【ワシントン=浜谷浩司】ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が二〇〇一年九月の米同時多発テロを調査している国家調査委員会での証言を拒否し続けていることに批判が高まっています。

 同委員会では、元テロ対策大統領補佐官リチャード・クラーク氏がブッシュ政権はテロ対策を軽視したと証言。「(同時テロ発生まで)ブッシュ政権にとってテロは緊急課題ではなかった」「イラク侵攻で、大統領はテロとの戦争を大きく妨げた」との発言は、「テロとたたかう大統領」を大統領選での再選の最大の武器とするブッシュ大統領にとって大きな痛手となりました。

 追い詰められたブッシュ政権は、ライス補佐官が非公開の委員会で証言し、その記録を公表することで切り抜けようとしています。

 ブッシュ政権はクラーク氏への個人攻撃に必死。その先頭に立っているライス補佐官は、テレビをはじめマスコミのインタビューに応じてきました。

 しかしテレビでは話すのに調査委で話さないのはおかしいと批判が集中。同委員会も委員の総意として、ライス補佐官に証言を求めるに至っています。

 宣誓証言を拒否する理由をライス氏は、大統領府が議会から独立しているからだと主張します。しかし、同委員会の委員長は大統領が任命しており、「議会からの独立」を理由にした証言拒否は根拠がないと指摘されています。


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