2004年3月29日(月)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=遠藤誠二】国連は二十七日までに、パレスチナ自治区ガザに通じる検問所でのイスラエル政府による車両通行止めに抗議して、ガザでの援助活動を停止するとの判断を下しました。
現地で活動している国連組織によると、三月初旬からイスラエル、パレスチナ自治区の境界にあるエレツ検問所で、イスラエル政府が国連車両の通過を拒否。このため国連職員は、八百メートルにわたる緩衝地帯を徒歩で渡ることを強いられています。
活動停止を予定しているのは、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)、世界食糧計画(WFP)、国連児童基金(ユニセフ)、国連開発計画(UNDP)、世界保健機関(WHO)などの国際機関。実施される場合、週明けの二十九日から活動が止まります。食料や医療品の供給が止まり、ガザ地区に住む百三十万人のうち七十万人の市民・難民の生活に影響がでます。