2004年3月27日(土)「しんぶん赤旗」
日本エアシステム(JAS)のMD81型、87型のエンジン(JT8D型)トラブルがまた発生したことが二十六日、本紙の調べでわかりました。今回、新たに発生したのは三基のエンジンで、これまでと同様に第八段目のステーター(静翼)部分に亀裂が発生していました。国土交通省航空局航空機安全課も、この事実を認めました。
航空局は二月二十四日に耐空性改善通報(TCD)を出しており、五百時間ごとに定期検査を行うことを義務づけていました。それによると、亀裂の大きさがステーターの25―50%内なら百時間ごとに改めて点検し、亀裂の進行具合を見極めることを決めています。
今回発見された三基のエンジンは、一月のいっせい点検の際には問題がありませんでした。その後の耐空性改善通報にもとづいて検査した結果、発見されたもの。亀裂は5%、30%、40%の亀裂状況となっており、百時間の使用後に改めて検査することになっています。
JASの整備関係者は「今回、亀裂が発生したエンジンは機体から取り外してきちんとした点検をすべきです。また、これらのエンジンについて、前回はいつ、どこで、どういう内容の整備が行われたのか、整備記録を明らかにし、原因を解明していく必要があります」と語っています。