2004年3月14日(日)「しんぶん赤旗」
京都府丹波町の浅田農産船井農場の鳥インフルエンザ鶏大量死問題で、浅田農産本社が山口県内の養鶏場での感染が発表された直後、自社の死んだ鶏の数に異常があったらすぐ報告するよう各農場に指示した緊急ファクスを送っていたことが十三日までに、従業員の話で分かりました。同社は、「死んだ数などの詳細な報告は受けていない。腸炎だと思っていた」と説明していました。
従業員によると、緊急ファクスが船井農場のほか、兵庫県佐用町や同県和田山町など、浅田農産が運営する六農場に送信されたのは、山口県内での感染が発表された翌日の一月十三日。
文書の冒頭に「緊急」と記し、死んだ鶏の数が通常と異なる場合は、すぐに連絡することや、鶏舎などの出入り口に消毒液を設置することなどの注意書きが列挙されていました。
農水省が作成した鳥インフルエンザに関する資料のコピーも、本社から各農場に送信していたほか、船井農場には早期通報を呼び掛ける京都府の文書なども届けられていました。従業員は「鳥インフルエンザに関する注意は船井農場での発生前に、本社や行政などからしつこいほど、ファクスで送られてきていた」と話しています。