日本共産党

2004年3月13日(土)「しんぶん赤旗」

スペインテロ 死者190人超す

世界が非難

アルカイダ系?犯行声明


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12日、マドリードのアトーチャ駅で列車爆破テロの犠牲者を追悼し、ろうそくをともす人たち(浅田信幸撮影)

 【マドリード=浅田信幸】マドリードで十一日、朝の通勤時間帯に起きた連続列車爆破テロによる死者は内務省の発表で少なくとも百九十八人、負傷者は千四百人に達し、同国史上最悪のテロ事件になりました。

 事件から一夜明けた十二日、爆破テロの現場となったアトーチャ駅では、柱に喪章が張られ、花束をささげたり、ろうそくをともす人の姿が絶えません。マドリード市庁舎前のプエルタ・デル・ソル広場にはやはりろうそくに灯をともす人々が三々五々集まり、若者たちを中心とするテロ糾弾集会が開かれています。遺体安置所には連絡のつかない肉親を探す家族が詰め掛けました。

 テロ非難の声は世界各国の首脳からもあがり、国連安保理は全会一致で非難決議を採択。

 スペイン政府は当初、バスク地方の分離独立を主張する組織「バスク祖国と自由(ETA)」の犯行と断定しましたが、ETAの政治部門組織「バタスナ」は犯行を否定しました。

 一方、国際テロ組織アルカイダ系の「アブハフス・アルマスリ旅団」を名乗る犯行声明が十一日、ロンドン発行のアラビア語紙アルクッズアルアラビに届きました。

 声明は「米国の同盟国」としてスペイン、日本、英国、イタリアを名指しで非難しています。スペイン政府は米英によるイラク戦争を支持し、占領軍の一員として千二百五十人の部隊をイラクに派遣しています。

 スペインでは十四日が総選挙の投票日。各党は選挙運動を中止し、追悼とテロ根絶を呼びかけています。


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