日本共産党

2004年3月1日(月)「しんぶん赤旗」

創価学会と自民の“影のパイプ役”

ヤフー恐喝未遂事件で逮捕

創価学会幹部の竹岡容疑者


 「ヤフーBB」の顧客データをめぐる恐喝未遂事件で逮捕された会社社長で創価学会幹部の竹岡誠治容疑者(55)は、創価学会・公明党と自民党の“影のパイプ役”を果たしている人物であることが二十九日、わかりました。自公連立政権下、選挙協力や創価学会幹部と自民党議員を引き合わせたり、パーティー券を引き受けるなどしていました。


資金集め、選挙で“裏選対”

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 竹岡容疑者は自公連立政権が小渕内閣で発足した当初から、おもに自民党橋本派幹部との接触を深め、永田町の政界関係者の間では知られた存在でした。「創価学会本部へ直接話をつなげてくれる人物」(同派議員秘書)と評判でした。

自民党本部の世論調査受託

 竹岡容疑者が顧問をする広告企画制作会社、ラパラ(東京・中央区)は、衆参選挙などで自民党本部が独自に実施する世論調査の委託をうけています。信用調査機関の調べによると、九〇年代末に自民党との取引関係が成立したあと同社の売上額は急上昇。自公連立政権成立後は同社と自民党の関係が深まっています。

 橋本派関係者によると、昨年秋の総選挙前の七月末には、竹岡容疑者が仲介して、創価学会副会長と自民党元幹事長、自民党事務局幹部を東京・赤坂の料亭「鶴よし」で引き合わせました。自民党と創価学会の選挙協力のための“裏選対”会合といわれました。

 昨年夏に、自民党の景山俊太郎参院議員、公明党の福本潤一参院議員がブラジル訪問したさいは、竹岡容疑者がブラジル創価学会関係者を紹介するなどの仲介をしました。

 自民党の派閥などが開く資金集めのパーティー券を売りさばくのにも竹岡容疑者は協力していました。

パーティー券引きうける

 橋本派関係者が作成した資料によると、昨年六月五日に東京のホテルで開かれた同派パーティーにあたって竹岡容疑者はパーティー券三十枚(一枚二万円、総額六十万円)を引きうけました。

 パーティー券は竹岡容疑者から報恩社、北斗などの創価学会系企業に売りさばかれました。今回の恐喝未遂容疑事件で捜査をうけた竹岡容疑者が社長のエスエスティーも会社名義で一枚購入しています。

 二〇〇二年の橋本派パーティー(六月開催)でも同派関係者の資料によると、竹岡容疑者が顧問をする会社の社長と二人でパーティー券八十枚(百六十万円)を引きうけていました。

 「自民党議員が開く資金集めパーティー会場でも竹岡容疑者の姿をしばしば見た」と橋本派関係者は語っています。


宮本宅盗聴事件で実行グループの主犯格

創価学会本部青年部副男子部長に抜てき

 竹岡誠治容疑者は一九七〇年に発覚した、創価学会本部関係者による日本共産党の宮本顕治委員長(当時)宅盗聴事件で実行グループの主犯格。七九年に創価学会本部青年部副男子部長に抜てきされました。

 九九年十一月二十五日付で聖教新聞社(創価学会機関紙発行)を退職、同じ盗聴グループの北林芳典氏が社長をする北斗の取締役事業本部長などをへて二〇〇〇年二月に循環社会研究所、二〇〇二年にエスエスティーを設立、代表取締役についています。

 自民党関係者によると循環社会研究所会社設立披露パーティーに自民党から野中広務元幹事長ほか一人の衆院議員が出席しています。


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