日本共産党

2004年1月21日(水)「しんぶん赤旗」

地方議会の定数削減は何にもとづくの?


 〈問い〉 地方議会の定数削減があいついでいますが、何にもとづいているのでしょうか。(千葉・一読者)

 〈答え〉 二〇〇三年いっせい地方選挙では、議員定数を削減して選挙をおこなった自治体が、半数近くにのぼりました。

 その要因の一つに、一九九九年の地方自治法の「改正」で、地方議会の議員定数の上限を、これまでの法定数から大幅に減少させたことがあります。この「改正」は、いっせい地方選挙に照準をあわせて二〇〇三年一月一日からの施行となっていました。

 同時に、「改正」された上限数をさらに下回る定数に削減している自治体が少なくありません。こうした議員定数削減の背景には、国が地方自治体にもちこんできた住民犠牲の「地方行革」=「自治体リストラ」の流れがあります。国は公共事業を自治体におしつけてきましたが、そのために膨らんだ借金のツケを住民に負わせようというものです。地方議員定数をめぐっても、国が、全国の自治体に九四年、九七年の二度にわたってだした地方行革指針で、地方議会について「自主的に組織・運営の合理化等をすすめること」を求め、事実上、定数削減の圧力をかけてきました。

 地方議会は、住民のもっとも身近な議会として、住民の声を自治体に反映する住民の代表機関です。地方議員の大幅な定数削減は、地方自治体における議会制民主主義を切りちぢめ、結果として自治体を住民から遠ざける役割を果たすものといわなければなりません。

 いま政府が合併おしつけなど地方の切り捨てをすすめようとしていることに対し、自分たちの地域、自治体は自分たちで守り発展させたいという住民の願いが広がっています。こうした住民自身によるまちづくりをすすめていく上で、議会の役割を十分に発揮できるようにしていくことが求められているのではないでしょうか。 (

 〔2004・1・21(水)〕


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