日本共産党

2004年1月16日(金)「しんぶん赤旗」

党大会討論から

(大会3日目)


 一人ひとりの発言に涙し、笑いながら、綱領改定案の壮大な展望への確信と参院選勝利の決意を固め合う−大会三日目の討論も、社会変革の党ならではのロマンとドラマに満ちた発言があいつぎました。


「悩む青年に語れる」
20代代議員 相次ぎ発言

綱領改定案

 青年代議員が綱領改定案の魅力を生き生きと語る発言があいつぎました。

 二十五歳の衆院九区候補として総選挙で奮闘した神奈川の鴨下元代議員は、日本社会の科学的分析の大事さを痛感したと発言。「官僚が悪い」というだけの民主党候補にたいし、「問題はそこでなく、大企業からの献金をもらい政治をおこなっていることだ」とのべて注目された公開討論の経験も紹介しながら、「なにが私たちを苦しめているか」の大もとを国民的規模に広げることが大事だとのべました。

 英語で外国代表団に「ようこそ」とあいさつを送った兵庫の西宮芦屋地区青年支部の山本隆子さん(25)。戦前、日本共産党が命がけで侵略戦争に反対した歴史を知ったことを「衝撃だった」とのべ、「かけがえのない歴史をもつ政党が存在したこと」の驚きを語り広げることが党員の仕事だとのべました。

 また、人間としての発達の可能性を示した未来社会論も、「大歓迎」(山本さん)されました。「いま自分たちがおこなっている活動は、当面する問題を解決するだけでなく、人類史的な人間を解放する役割を担っているんだ」との感動を語った京都の学生代議員。東京の学生集合支部の支部長も「これほどロマンあることは、SF小説にもない」と大学の友人たちと対話を広げていることを発言。鴨下さんも「この展望をつかんでこそ、社会の中で悩み、傷ついている青年に『あなたが悪いのではない。社会や政治にその大もとの原因があるんだ』と私たちが自信を持って語ることができる」と発言しました。岡山の民青同盟県グループの石村智子さんは、未来社会論、日本改革の展望について「自分自身に自信を持てずにいる青年みんなが求めている社会だ」とのべました。

 若林義春東京都委員長は、旧ソ連などの実態から、社会主義・共産主義が悪いものであるかのような宣伝があとを絶たないなか、改定案が社会主義・共産主義の本来の魅力を明らかにしたとのべ、「未来社会論を共産党の最大の魅力としていこう」とよびかけました。

 栃木の野村節子代議員・参院選挙区候補は、足利銀行の破たん問題へのとりくみを通じて、日本経済の弱点とその打開の方向を示した綱領改定案の方向が輝きを放っていることを強調。『前衛』編集長の足立正恒評議員は、改定案が、民主主義革命の内容を豊かにしただけでなく、民主連合政府が過渡的とみなす見地を一掃し、独自の意義ある一時期をなすことが明確にされたとのべました。

逡巡、自問、そして決意へ

130%読者拡大

 参院選勝利のためには、総選挙時比130%の読者の陣地がどうしても欠かせない。志位委員長の報告に、「率直に言って逡巡(しゅんじゅん)した」と発言したのは岩手県書記長の菅原則勝さん。“毎月の前進も大変なのに”“二年間でやろうと決めた目標を半年間で達成せよとは”などと理由を語りながら、県民の平和と暮らしの願いを思い起こしつつ、「大もとにある国政を変えなければならないとの決意を機関が確立するかが問われている」と発言。宿舎で地区委員長が「オンリー・ワンも大切だが、共産党はナンバー・ワンでなければ」と決意を固めてくれた経験も紹介しました。

 山形県書記長の後藤太刀味さんも、五千人の読者純増となる130%目標について「どうすればやり切れるのか」と自問。七〇、八〇年代には過半数の党員が成果をあげていたのに、最近では10%程度の成果党員に落ち込んでいた状況を反省し、「機関の志を大きくし、どれだけ多くの党員に読者拡大へ参加してもらうか。そのためにも綱領と決議を一人ひとりの党員が身につけることが大事だ」と強調しました。

 宿舎でも130%の目標をめぐって侃侃諤諤(かんかんがくがく)の議論が行われたことも紹介されました。小日向昭一・新潟県委員長は、宿舎での地区委員長会議で「本当にやれるのだろうか」など腹を割った討議の結果、正面から挑む決意が固まったと報告。島根の上代善雄東部地区委員長も「心配がよぎった」が、宿舎での討論で「絶対に負けられない選挙だ。いまほど政治を変えてほしいとの願いにこたえるには、目標をやるしかない」と決意を固めた経験をのべました。

 党員一人ひとりを大切にし、その力で130%の達成をとの発言もあいつぎました。

 前大会以来二十九人の新入党者を迎え、三倍化した団地支部の経験を語った埼玉の団地専従者・小野美保子さんは、「人を大事に思うように、自分の体も大事にがんばりましょう」と声をかけあう温かい党風を紹介。

 岐阜地区の地区委員・戸崎光明さんも、すべての党員に綱領改定案を届けようと、三十回も足を運んでようやく食事会に誘えた例、電話で一時間も語りようやく生活苦の状況を聞き出せた例などを紹介。それぞれ、党員の思いを大切に、130%の陣地を築く決意をのべました。

 佐賀の松尾征子鹿島市議は、党員一人ひとりの条件をいかして、すべての党員がたちあがる心の通う党支部をつくり、目標をやりとげる決意を表明。「志位委員長の提起が心に打ち込まれた。いまやらなくていつやるんだと受け止めた」とのべると会場からわっと大きな拍手が起こりました。

社長は深々頭を下げた

かってこそ

 「社民党王国」といわれる大分県での民間職場の変化を報告したのは、今井政吉代議員。賃下げ、リストラなど労働者に犠牲を押し付ける会社側とたたかうなかで党員を増やすとともに、組合選挙で勝利した経験を報告。初めての団交で「会社をつぶすために役員になったのではない」とのべ、党の四つの緊急要求を配り、その後も県からの補助金削減阻止などで党県議とともに力となり、社長が感謝して深々と頭をさげたとのべました。

 鈴木明京浜製鉄党委員長は、サービス残業改善の取り組みとともに、「職場新聞」で職場の要求解決の道すじを示し、勇気をもって堂々と主張する党の姿に青年が信頼を寄せて入党した経験を紹介。「ルールなき資本主義をただすことは日本経済と社会の持続的な発展に不可欠であり、日本社会が客観的に求めている課題」と述べ、「これでいいのか資本主義、ルールなき資本主義をただそう」と訴えていく決意を表明しました。

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