2023年7月27日(木)
「やまゆり園」事件7年 献花
障害者排除しない社会 願う
相模原
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相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害された事件から7年となる26日、同園に元職員や障害のある人らが訪れ、施設内に設置された「鎮魂のモニュメント」に献花しました。「事件を忘れてはいけない」と手を合わせていました。
精神障害のある男性(39)=埼玉県春日部市=は「事件を止められなかったこと、そして今も障害者を排除する動きが止まったわけではないことに情けなさを感じている」と語ります。「命の尊さを胸に留め、一人の存在も見捨てない社会になってほしい」と思いを込めました。
平岡祐二さん(63)=神奈川県大和市=は、犠牲者数の19本のヒマワリを一本一本献花しました。脳性まひの娘がいます。娘は同事件を知っていますが、「どう思うか聞けない。事件のことは話しづらい」と、胸の内を明かします。
平岡さんは、ある自治体で精神障害者の相談支援専門員をしています。「誰もが安心して暮らせる社会にするには、人権が尊重される制度づくりが大切。日本は障害者権利条約を批准しているのに制度を整えていない」
昨年から福祉施設で障害者と関わっている女性(39)=東京都練馬区=は「障害のある方も楽しく自信を持って生きていけるような社会になるように、私にできることを頑張ります」と手を合わせました。
障害者と関わって初めて、自分たちと変わらない存在だと実感したといいます。「障害者差別の問題は、社会全体の問題。日常で障害者ともっと当たり前に接することができる社会づくりが必要だ」と話しました。