しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年12月1日(水)

きょうの潮流

 マスクの下の子どもの思いが眼前に現れるきっかけは、確実にある。いつどこに訪れるかそっと待ち、応答していきたい▼本紙くらし家庭面のシリーズコラム「続ここから始まる学校でいま」。新型コロナの一斉休校に苦しんだ昨年度に続き、学校のいまを伝えます。バラバラにされた関係を日々つむぎ直す教師と子どもの物語は、15回を数えています▼少しでも関わり合う行事に、と話し合いを重ねた運動会。栄養教諭は「コロナで大変な今こそ、たっぷりの栄養を心にも体にも届けたい」と日々の給食を大切に。「久々にみんなで歌を歌った時『ああ、気持ちよかった』という声が続出した」と、音楽専科教員は学校でこその学びを再確認しました▼それでもやはり、子どもの我慢は続きます。じっとしていることが特に苦手な子どもは、緊急事態宣言延長で辛抱が続くことにショックを受け、泣きながら登校しました。「してはいけないこと」を伝えることが多くなる中、「できること」を伝えることが感染対策だと向き合う教師。こうした専門性を大事にしなければ、教室に笑顔は生まれません▼「初めて」を共に悩み、戸惑う。「先生も困っている」と正直に話したある教師。「も~先生、しっかりしてよ~」と世話を焼く子どもたち。一緒に頑張れる日々を実感しながらも、半端ない仕事量に「時間がいくらあっても足りない」と訴えます▼「マスクの下の思い」が現れる時を、じっと待つ。学校に、そんなゆるやかな時間が流れますように。


pageup