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2021年11月27日(土)

きょうの潮流

 海のオアシスとよばれるサンゴ礁。地球の表面積の0・1%にすぎませんが、9万種をこえる生きものが息づいています。命がつながりあう生物の多様性や海の環境を保つ大切な場所です▼世界最大級といわれるアオサンゴの群落、数百年も生息してきた巨大なハマサンゴの塊。そこで暮らすさまざまな魚たち。わずか20平方キロに、262の絶滅危惧種をふくむ5300種以上がすむ宝庫。世界的にも重要な海とされる沖縄の辺野古・大浦湾です▼そこは豊かな海草藻場がジュゴンの餌場となり、ウミガメが産卵し貴重な干潟もひろがる一帯。著名な海洋学者がたちあげた環境NGOから日本初の海洋保護区「ホープスポット」として認められています▼そこに、7万7千本ものくいが打たれたら…。国が埋め立てようとしている大浦湾の超軟弱地盤を強化するための計画です。アメリカの軍事基地をつくるために▼沖縄の玉城デニー知事は辺野古への新基地建設をめぐる改良工事のために政府が申請していた設計変更を不承認としました。すでに破綻している計画が、いかに根拠もなく、不条理か。その理由をいくつもあげながら。それは県民多数の声でもあるでしょう▼最大の暴力である戦争。そのための基地あるがゆえの犯罪や事故は後を絶ちません。先日も民家の敷地にオスプレイから金属製の水筒が落下しました。宝の海を壊す基地建設を断念させることは沖縄の、日本の平和にもつながります。「ホープスポット」、それは希望の海です。


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