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2021年8月30日(月)

きょうの潮流

 先週の本紙「読者の広場」に、7月に完結したばかりの新版『資本論』(新日本出版社刊)全12冊を読んだという2人の投稿が掲載されました▼一人は、埼玉県ふじみ野市の72歳の男性。「資本主義の生成、発展、没落の必然性を解明しましたが、自然には資本主義はなくならない、労働者階級の階級的な結束の力をつけることが大事だ」と▼もう一人は、3年前に日本共産党に入った大阪府交野市の80歳の男性。改定綱領を読んで、「発達した資本主義での社会主義的変革」が『資本論』に由来すると知り、『資本論』を読むしかないと決意しました。動機を大事に最後まで貫きました▼マルクスいわく、「学問にとって平坦(へいたん)な大道はありません。そして、学問の険しい小道を登る労苦を恐れない人々だけが、その輝く頂上にたどりつく幸運に恵まれるのです」。無数の読者を励ましてきた名文句ですが、実践はなかなか大変です▼レンガを積み重ねたような精緻なマルクスの文章。1回読んで分かったという人は、いません。「いざ読み始めたら大変難解で」と戸惑ったという交野市の投稿者。「分からないところは分かるまで何度も読み返しました」。難解なところは何回も読む。その努力には頭が下がります▼2005年から準備を始めた新版『資本論』。マルクスの到達点がより正確に反映しています。途中の「小道」には、現代社会の解明に役立つ知の宝がいっぱいです。輝く頂上にたどりつく「幸運」を手にする条件が広がっています。


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