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2021年6月13日(日)

きょうの潮流

 4月から高校生になった娘は日々、痴漢への不安を抱えて通学しています。被害にあっても自分を責めず、隠さず話してほしいと伝えていますが心配は尽きません▼軽視されがちな痴漢被害。実態をつかんで政治の課題にしようと、日本共産党東京都委員会がアンケートを実施しました。1435人から寄せられた回答には「通学中は連日、被害にあった」「恐怖で学校に行けなくなった」など深刻な声があふれています▼上智大学の三浦まり教授がこんな話をしていました。講座に参加した高校生に政治に興味をもった理由を聞くと「痴漢」と答える子が多い。被害を相談しても「車両を変えればいい」「そんな格好をしているから」と自分のせいにされ、根本的な解決を示してもらえず、その怒りが原動力になった―と▼加害者治療の専門家は、「加害者は男性優位の考えが根強い。女性を支配し、優越感を味わってストレス発散することが動機になっている」と指摘します▼痴漢は性差別に基づく暴力・犯罪であり、解消にはジェンダー平等社会の実現が不可欠です。党都議団はアンケートをもとに都議会で「痴漢ゼロの東京を実現しよう」と訴え、都議選公約にも掲げています▼ある女性は「自分で自分を守るしかないと思っていた。でも共産党が痴漢の撲滅は政治の責任だと言ってくれて希望が見えた」と言います。苦しみを抱え込まず、声を上げ、手をとりあって政治を変える力にしたい。誰もが安心して暮らせる社会を実現するために。


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