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2021年1月6日(水)

きょうの潮流

 拡大する格差、異常気象や環境破壊、そして新型ウイルスの大流行。現在の世界が抱える問題を解決するにはどうすればいいのか。コロナ禍の年初にあたって、社会のありようを問いただす論調や番組が目立ちました▼NHKBS「欲望の資本主義2021」では、さまざまな立場の専門家が人類の危機をもたらしている問題点を指摘していました。アメリカの経済学者は強大化した資本主義の強欲を抑え込むためには「法や制度だけでなく、社会規範がともにあるべき」だと▼私たちはこのまま資本主義に人類の未来をゆだねておいて大丈夫なのか。そんな疑問がわいてくる世界だからこそ、いまマルクスの『資本論』が注目され、必要になっているという論調も▼ありとあらゆるものを商品と化し、私たちをふり回し、多くの人びとを犠牲にする文明とは。音楽家の坂本龍一さんが本紙で「資本主義のあり方を根本的に見直さなければ人類の未来はない」と訴えたように、社会の深部から変革しようとする動きがひろがっています▼気候正義を求める若者たちは、既存の権益に固執する政治や経済に批判の声をあげ、連帯して立ち上がっています。とまらない欲望の仕組み。そのゆがんだ亀裂を埋めるのもまた、人間自身だというように▼もっと自由で、平等で、みんなが豊かになれる社会をめざし、新しい時代にふみだすとき。パリで気候運動に携わる女性はこう呼びかけます。「これは私たち人類が地球で尊厳をもって生きるためのたたかい」


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