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2021年1月4日(月)

きょうの潮流

 冬の穏やかな日、桃色のサザンカの花に黒っぽいチョウが集まっていました。太陽の光を浴びて翅(はね)を開いたのを見ると紫色が鮮やかです。図鑑で調べたらムラサキツバメと名前がついていました。成虫で越年すると▼以前は西日本に分布していましたが、近年は分布を北に広げ関東地方にも進出しているそうで、地球温暖化が一因とも。温暖化の影響は災害気象や農林漁業などですでに現れています▼100人以上の死者・行方不明が出た2019年の東日本台風の大雨の研究では、気温や海面水温上昇で降水量が1割以上増加しました。増加した理由の一つに台風自体が強くなっていると分析しています▼国連の気候変動に関する政府間パネルの報告書によれば、産業革命前に比べて世界の平均気温上昇は30~52年の間に1・5度に達すると警告しています。1・5度に抑えるために温室効果ガスの排出量を30年までに10年比で45%削減し、50年までに実質ゼロにする必要があると▼1・5度の上昇でも今世紀末には海面水位が最大77センチ上昇するなど影響があると指摘しています。すでに1度以上上昇したとの報告もあります▼世界は30年までの対策を加速化しています。日本は50年の温室効果ガス実質ゼロに向けた対策を列挙した「戦略」を発表したものの、30年目標は低いまま、相変わらず原発も使い続けるというものです。「化石燃料も原発も使わない。今すぐ実行を」と対策強化を求め日本でも若者が行動を始めました。排出削減は待ったなしです。


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