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2020年9月17日(木)

きょうの潮流

 内閣の広報官が最も大きな仕事。かつて細川首相のもとで官房長官を務めた武村正義さんが、その役割を語ったことがありました。記者の質問妨害が安倍政権下で横行していたころです▼「(会見では)森羅万象について自分の方から制限せず、あらゆる質問を受けるのが役割だと思っていた」。さらに「(私は)あるものを隠す発想はとらなかった」と、疑惑解明の盾に徹する菅官房長官の姿勢を批判しました▼まったく問題ない、そのような指摘は当たらない、怪文書ではないか―。モリカケ「桜」と政治の私物化にまみれた首相、戦争法の強行をはじめ平和や民主主義を壊していった政権。その要となってきた人物が安倍政治を引き継ぎました▼まっ先に継承をうちだし、布陣も同じ顔ぶればかり。改造内閣と変わりはなく、居抜きや焼き直しといわれるゆえんです。与党内からも「カラーがないのが菅カラーだ」と▼苦労人、たたき上げといわれながら、相手と向きあわず、話し合いもできない。その姿は辺野古の基地建設をめぐっても。いくら沖縄の民意をぶつけても唯一の解決策、しゅくしゅくと進める、と背を向け続ける冷たさです▼人類を覆うウイルス、地球環境の激変、貧困と格差の拡大。変化が切に求められる時代にあって、なにひとつ先を見通す政治を示せない。こんなかび臭いありさまから早く抜け出さないと、この国は沈没してしまう。すべてに色あせ、共存をはばむ風景を一変させたときこそ、新しい政治がはじまります。


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