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2020年9月11日(金)

きょうの潮流

 今年はスイスで2月22日、ドイツで3月16日、米国で3月31日となりました。何かの記念日ではありません。男女の賃金格差を可視化するために国際NGOが毎年発表している「同一賃金の日」です▼男性と女性が1月1日に同時に働き始めるとします。賃金格差のため女性が男性1年分の賃金と同額を手にするには年を越して余分に働かなければなりません。同額に達する日が「同一賃金の日」です▼国連によると世界全体で女性の賃金は男性より約2割も低い。同一労働同一賃金は2030年までに達成するとした持続可能な開発目標の一つです。現在の対策にとどまっていては男女の賃金格差の解消は70年後になると国連は警告します▼賃金格差に抗議する世論の高まりを受けて国連総会は昨年、毎年9月18日を「同一賃金国際デー」とすることを決めました。今年初めて迎える国際デーを準備中の団体は各国に格差是正の法律制定や企業による賃金データの公表などを訴えています▼日本の今年の「同一賃金の日」は5月6日でした。欧米諸国には遠く及びません。新型コロナの被害が女性に特にのしかかるなか格差解消は待ったなしです▼ニュージーランドでは先日、「女性への歴史的不平等をなくす」と公約する首相のもと、従来の法律を強化してジェンダーにかかわらず平等な賃金を保証する改正法を可決しました。コロナ危機後の新しい社会へ、賃金格差をはじめあらゆる差別をなくす取り組みが日本でも世界でも求められています。


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