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2020年6月4日(木)

きょうの潮流

 2日深夜、東京都のシンボルである都庁やレインボーブリッジが不気味な赤色に染まりました。新型コロナウイルスの感染拡大を警告する「東京アラート」の発令です▼緊急事態宣言が解除され、迎えた6月。全国でほとんどの学校が再開され、通勤に伴う満員電車も復活する中、出はなをくじくように、一部の地域で感染者が増え続けています▼全国的にみれば新たな感染拡大は抑えられており、現状を「第2波」と呼ぶのは早計でしょう。ただ、しばらく感染ゼロだった北九州市でクラスター(感染者集団)が発生したように、地域的な感染拡大がおこりうる危険は、確実に存在しています▼とはいえ、いったん緩和した自粛要請を元に戻すことは容易ではありません。感染拡大の防止と経済・社会活動をどう両立させていくのか。しばらくは模索が続くことになるでしょう▼こうした国民一人ひとりの模索や努力を支えるのが政治の責任です。政府は国民の声におされ、医療や雇用・営業を支える緊急政策を補正予算に盛り込んできました。しかし、各種給付金の振り込みが大幅に遅れており、くらしの危機が確実に強まっています▼こともあろうに、収入が減った業者むけの「持続化給付金」の事務事業が実体のない団体に委託され、そこから100%近くが、安倍政権に近い大手企業に再委託されている実態が明るみにでました。生きるか死ぬかの瀬戸際にある業者への給付が滞る一方で、身内で委託費を分け合う―。おぞましい姿です。


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