日本共産党

2004年1月9日(金)「しんぶん赤旗」

イラク派兵拒否 42人に

カルバラ攻撃後 えん戦気分広がる

ブルガリア


 【ベルリン=片岡正明】ソフィアからの報道によると、イラクに派遣される予定のブルガリア軍部隊のうち出動を拒否した兵士の数が六日までに十二人増え、合計四十二人に達しました。

 ディミトロフ国防次官が同日明らかにしました。昨年末イラク南部のカルバラで攻撃を受けて五人の兵士が死亡、多数が負傷して以来、ブルガリア軍内にえん戦気分が広がり、一月二日までに約三十人が出兵を拒否していました。

 コレフ参謀総長とスビナロフ国防相は六日、イラクに派遣される部隊が駐屯するカザンルクを訪れ、武器を向上させ、特別手当を一日六十ドルから百ドルに引き上げると約束しました。

 ブルガリア政府は派兵前「カルバラは安全」と宣伝していましたが、パルバノフ大統領は昨年末、死亡した兵士の葬儀で「イラクでは本物の戦争が行われている」と一転して危険性を認めました。その一方で米国との関係を重視してイラク派兵を続けることを改めて表明しました。政府の姿勢に対する国民の不信が高まっており、兵士の出動拒否もこうした感情の反映とみられています。

 同じ東欧で戦闘部隊を派兵しているポーランドでも、十一月に死者を出して以後、軍撤退を求める世論がさらに強まっています。


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