日本共産党

2004年1月8日(木)「しんぶん赤旗」

米軍新基地

さらに54ヘクタール埋立ても

沖縄・名護 作業場、護岸を計画


地図

 政府は、沖縄県名護市辺野古沖にねらう米軍新基地建設の作業場と基地の護岸部分として、新たに最大五十四ヘクタールも埋め立てる計画を打ち出し、地元からは「これ以上の自然破壊はやめるべき」(琉球新報社説、昨年十二月二十三日付)などと批判の声があがっています。

 政府は、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる最新鋭の出撃拠点として、二〇〇二年七月、辺野古沖を百八十四ヘクタール埋め立て、新基地を建設する基本計画を決定しています。

 ところが、昨年十二月十九日に開いた「第二回代替施設建設協議会」(政府と沖縄県、名護市などの地元自治体で構成)で、(1)建設予定地近くの大浦湾西側に作業場として最大で三十一ヘクタールを埋め立てる(2)基地の護岸部分として約二十三ヘクタールを新たに埋め立てる−計画を示しました。

 新基地建設のため、最大で二百三十八ヘクタールを埋め立てることになります。

 防衛施設庁は、作業場について、陸域でも探すとしつつも、足りない場合は海を埋め立てる考え。護岸ブロックやケーソン(潜箱)の製作、建設資材のストックに使うとしています。埋め立て期間は、数年間に及ぶとみられます。


サンゴの海破壊許さぬ

 ジュゴン保護基金委員会事務局長で、名護市の大浦湾岸に住む東恩納琢磨さん(42)の話 辺野古沖を埋め立てて米軍基地をつくるといって、今度は大浦湾も埋め立てるという。政府は、建設計画を小出しにして、基地の全ぼうを住民に明らかにしない。だいたい政府は、実際に辺野古と大浦湾の海を自分の目で見たことがあるのか。

 昨年末から今年にかけ、新たに埋め立てるという大浦湾西側を潜ってみた。美しいサンゴが十メートル四方で広がっている個所が、三カ所も見つかった。サンゴの上で、魚が舞っていた。埋め立ててしまえば、この海は壊されてしまう。

 一月末には、仲間のダイバーたちに呼びかけ、再び潜って撮影した海の写真で、写真展を開こうと計画している。

 米軍基地建設でジュゴンのすむ海を壊させないため、今年は正念場だ。がんばりたい。


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