日本共産党

2004年1月7日(水)「しんぶん赤旗」

イラクサマワ

16日にも陸自先遣隊

戦後初の戦地派兵

政府方針 30人規模、装甲車8台


 政府は六日、米英両国の不法なイラク占領を支援する陸上自衛隊の本隊派兵に向け、先遣隊派兵を八日に正式決定する方針を固めました。政府はこれを受け、十六日にも先遣隊をイラク南部のサマワに派兵する構え。先遣隊派兵が強行されれば、戦後初めての地上部隊による戦地派兵に道が開かれることになります。

 内閣官房と防衛庁、外務省は、六日午後の自民・公明両党の幹事長会談で、先遣隊の派兵について説明しました。この中で、サマワの治安状況について、職を求める市民のデモや発砲事件などが起きているにもかかわらず、「比較的安定している」と指摘。(1)今月中旬に約三十人の先遣隊を派兵する(2)先遣隊のうち数人は一週間で帰国し、情報収集の結果を報告する(3)これを受け、小泉純一郎首相が陸自本隊の派兵を最終判断する−と説明しました。

 政府の説明などによると、先遣隊は日本から民間機でクウェートに向け出発。クウェートから陸路サマワ入りし、移動の際には、攻撃に備えて軽装甲機動車八台を使用します。サマワでは、オランダ軍の宿営地を拠点に、現地の治安状況や「復興支援活動」のニーズに加えて、治安維持など占領活動を支援する「安全確保支援活動」のニーズについても調査するとしています。

 政府は、公明党の了承が得られれば、九日にも派遣命令を出すことを狙っています。

公明党があす了承へ

 自民党の安倍晋三、公明党の冬柴鉄三両幹事長は六日、国会内で会談し、陸上自衛隊の先遣隊をイラク南部のサマワに派遣する方針について政府側の説明を受けました。

 会談後、冬柴幹事長は党内手続きのため八日の中央幹事会で協議し、早急に回答する考えを表明。同日にも正式に派遣を了承する見通しです。

 安倍幹事長は、現地の治安状況などに関する先遣隊の調査・報告に基づき本隊の派遣を判断することについて「冬柴氏に理解を求め、口頭で了解を得た。公明党としての判断が了であれば、派遣時期について政府で検討に入る」とのべました。


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