日本共産党

2003年12月9日(火)「しんぶん赤旗」

会長退任

右翼と癒着、違法取り立て

武富士の闇、解明を


 盗聴への関与を否認し続けてきたサラ金大手「武富士」のワンマン経営者、武井保雄会長が、ついに盗聴の指示を認め、退任しました。

 武富士はトップの号令のもと犯罪行為を行い、しかもその犯罪を隠す虚偽の説明を繰り返していたわけで、企業としての存続そのものも問われる重大な問題です。

 問題は盗聴だけにとどまりません。同社をめぐっては、右翼・暴力団との癒着、警察との癒着、社員への人権侵害、貸し付け・取り立ての違法行為、批判する言論への弾圧的行為など、あまりにも多くの反社会的な問題が浮かんでいます。政府・監督官庁、捜査当局は、盗聴事件の全容解明はもちろん、すべての「武富士の闇」を明らかにする責任があります。

 武井容疑者は、団地での“高利貸し”からはじめた事業を東証一部上場、日本経団連加盟の、日本有数の大企業にまで成長させました。

 利息制限法の制限金利を超える違法な高金利で暴利をむさぼり、多くの闇を抱えた武富士がここまで大きくなること自体が日本社会のゆがみをあらわしています。

 政府・自民党は、サラ金業界と関係をもちながら、高金利を許し、貸せば貸すだけもうかる構造を認め、大もうけさせていました。財界は無批判にサラ金を仲間に加え、お墨付きを与えたのです。監督する金融庁(旧大蔵省)は、天下りの一方、サラ金の違法業務を野放しにしてきました。商業新聞・テレビは、ジャーナリズムの使命よりも広告収入を優先させてきました。

 こうした構造は、武富士だけでなく、サラ金業界そのものに共通するものであり、違法金利での業務を続ける業界の体質があらためて問われています。(井上歩記者)


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