日本共産党

2003年11月23日(日)「しんぶん赤旗」

イラク主権移譲

国連が主導的役割を

安保理で仏独中ロ主張


 【ワシントン21日浜谷浩司】国連安保理は二十一日、イラク問題を協議しました。フランスのドラサブリエール大使は、米国による占領がイラク国民の反感を呼び、治安の悪化につながっているとして、占領の早期終結を求めました。

 同大使は、占領を続けていることがイラク国民に憤慨やいらだちを引き起こし、過激派がそれを利用していると指摘。フランスが主権の早期移譲と占領終結を求めてきたのは、それが理由だと述べました。

 米国主導下でイラク統治評議会が、暫定政府の設立と主権移譲で合意したことを歓迎しながらも、これが最後の機会になるかもしれないと警告し、(1)暴力に反対するすべてのイラク国民の結集(2)域内のすべての国々の関与(3)国連による正統性の付与−を不可欠の条件だとしました。

 ドイツのプロイガー大使も合意を歓迎し、事態が根本的に変わったことをイラク国民に知らせる必要を強調。民主選挙の実施まで、国連が強力な役割を果たすことが必要だと強調しました。

 中国の王大使も、国連が「主導的役割」を果たす必要を強調しました。

 ロシアのラブロフ大使は、統治評議会の合意文書は安保理に提出すべきだと述べるとともに、合意が国連の役割に言及していないのは問題だと批判しました。最も幅広い勢力と国連が、政治過程に参画する必要があるとの考えを示しました。

 ロシアが提案した国連主催による国際会議の開催や、国連事務総長特別代表の活動などをめぐっても、発言がありました。

 これに先立って発言した米国のネグロポンテ大使は、統治評議会の合意を「劇的な一歩」だとし、国際社会がこれを歓迎するよう求めました。


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