日本共産党

2003年11月15日(土)「しんぶん赤旗」

イラク派兵は間違い

イタリア軍襲撃受け

欧州マスコミが論評


 【ベルリン13日片岡正明】イラクに駐留するイタリア警察軍がテロの標的となり多数の死傷者を出したことで、欧州各国の十三日付新聞は、米国のイラク戦争の間違いを改めて指摘する社説や米英占領体制からイラク人政権への早期移行を求める意見、自国のイラク派兵の再検討を求める論評などを掲載しています。

 現在イラクに派兵しているデンマークではポリティケン紙が「最新の攻撃はデンマークも派兵している英国指揮地域の欧州諸国軍に向けられた」と警告。「デンマークの政治家は国連の承認のない、いつまで駐留するかもはっきりしない戦争に自国の兵士を派遣していいのかどうか真剣に再検討する機会だ」と主張しました。また「このイラクの状況で派兵するのは無責任だ」と派兵撤回を求めました。

 ドイツのエッセンで発行されるウェストドイッチェ・アルゲマイネツァィトゥングは「今こそバグダッドで権限を拡大した暫定政権をつくり、イラク人の手に治安もゆだねていくことが意味をもつ」と主張。すぐさま成功する保証はないが「少なくとも彼らは占領者でないという利点がある」と早期のイラク主権復活を求めました。

 ノイエス・ドイッチュラント紙は「米国の侵略のためにポーランド人に続き多くのイタリア人が血を流した」として「有志連合への大きな反乱は時間の問題だ」と指摘。スンニ派の地域ばかりでなく今回は比較的平穏だといわれた南部のシーア派地域で襲撃がおこったことに注目しています。

 オーストリアのスタンダード紙は「有志連合にとって(つけの)支払いのときがきた」と論評。「にわかじたての五十カ国ほどの対イラク戦争連合に能力があるのか、それともワシントンのタカ派の一国主義政策を隠すイチジクの葉にすぎなかったのかを示す」と述べました。


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