日本共産党

2003年11月15日(土)「しんぶん赤旗」

武富士本社を捜索

盗聴容疑、元専務ら逮捕

“会長の指示”と元課長証言


 サラ金最大手の「武富士」(東京都新宿区・武井保雄会長)が東京都内のフリージャーナリスト宅などの電話を盗聴した事件で、警視庁捜査二課は十四日、電気通信事業法違反(盗聴)容疑で同社元法務課長中川一博容疑者(42)、「アーク横浜探偵局」代表重村和男容疑者(57)ら四人、同法違反ほう助容疑で同社元専務小瀧国夫容疑者(61)をそれぞれ逮捕、同社本社を家宅捜索しました。


図

 武富士は一九九八年東証一部に上場し、昨年、日本経団連に加盟しました。二〇〇二年度の申告所得は全企業のなかでも十一位で都市銀行をも大きく引き離すもうけぶり。年利2%程度の低金利で調達した資金を利息制限法(15%−20%)の上限を超える高金利で貸し付け、社員に過度のノルマを押しつける商法で巨額の利益をあげてきました。

 中川容疑者は、武井会長の指示で盗聴したと法廷で陳述しており、今回の逮捕で盗聴が武富士の組織的犯罪だった疑いがますます濃くなりました。

 調べによると、中川容疑者らは共謀し、東京都世田谷区のフリージャーナリスト宅に盗聴器を仕掛け、〇〇年十二月から〇一年二月の間、通話内容をテープに録音するなどした疑い。

 小瀧容疑者は重村容疑者を中川容疑者に紹介した疑い。

 中川容疑者は法廷などで、武富士が同社に批判的なジャーナリストや社員ら五人の電話を盗聴したと陳述していました。

 サラ金業界の政治団体は昨年、出資法の上限金利引き上げを掲げ、自民、民主、公明各党議員のパーティー券を大量購入する政界工作を展開。武井会長らはこの政治団体に〇〇年四百十万円、〇一年二十九万円、〇二年約二百万円を寄付しています。


写真

政治家との関係含め徹底解明を

 宮本岳志参院議員の話 私はもうけのためなら手段を選ばない武富士と警察の癒着や情報漏えい問題を国会で五回にわたって取り上げ、警察に内部処分をさせてきました。盗聴での武井会長の関与やサラ金業界から献金を受けた政治家との関係も含め、徹底解明が求められます。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp