日本共産党

2003年10月31日(金)「しんぶん赤旗」

田村五段、初の将棋新人王

ごきげん中飛車で攻め抜く

第三局


 将棋新人王は長考の行方尚史(なめかた・ひさし)六段(29)か、速攻の田村康介(たむら・こうすけ)五段(27)か。両者一勝一敗のあとを受け、第三十四期将棋新人王戦決勝三番勝負(本紙主催)第三局が三十日、東京の将棋会館でおこなわれ、田村五段が攻め抜いて快勝、初の新人王の座を射止めました。終局は午後六時四十七分、一〇八手。

 田村五段は富山県魚津市出身、大内延介九段門下。竜王戦六組優勝、早指し選手権戦で準優勝。思い切りの良い攻めの棋風で、将棋界一の早指しの棋士として知られています。

 振り駒の結果、先手となった行方六段は居飛車、田村五段は「ごきげん中飛車戦法」を採用しました。

 奥原紀晴赤旗編集局長代理が見守り、中川大輔七段が立ち会いました。

 序盤、▲6七金にたいする後手田村五段の△3三桂が機敏な手でした。行方六段は▲5九金の守りを強いられたのがつらい手で、大勢の棋士でにぎわう控室では「後手の模様がいい」という声があがりました。

 中盤、両者とも、駒を繰り替えながら仕掛けるタイミングを狙って微妙な駆け引きを続けました。

 夕方、行方六段の▲4五歩に田村五段が△4四歩と開戦、そのまま激しい終盤に向かいました。田村五段は9筋からきびしく攻めました。行方六段は角銀交換から後手玉を薄くし必死の反撃に移りましたが、持ち時間を余す田村五段は落ち着いて反撃を振り切り快勝しました。

 田村五段の話 居飛車に押さえ込まれるかどうかのぎりぎりの将棋でした。うまく端が破れました。


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