日本共産党

2003年10月12日(日)「しんぶん赤旗」

「不要な戦争」支援のイラク派兵は誤り

ノーベル平和賞の元コスタリカ大統領


 【メキシコ市10日菅原啓】中米和平への貢献でノーベル平和賞(一九八七年)を受賞したコスタリカのオスカル・アリアス元大統領は十日、米国がイラクで展開している軍事作戦を支援するために軍隊の派遣を決めた中米諸国の対応を「誤った決定」と厳しく批判しました。エルサルバドル、ホンジュラスなど中米四カ国の政府は、国内世論の反対を押し切ってそれぞれ数百人規模の部隊をイラクに派遣しています。

 アリアス氏は十日の記者会見で、中米地域の人口三千六百万人のうち六割が貧困にあえいでいる事実をあげ、「中米は不要な戦争を可能にする(米国との)連合に兵士を送って参加するために一銭たりとも浪費すべきではない」と指摘。各国政府が、戦費ではなく、貧困対策など社会開発のための緊急の課題のために貴重な財源をふりむけるよう訴えました。

 同時にアリアス氏は、「武器製造や兵士養成のために世界で毎年八千億ドル(約八十八兆円)が使われているのに、豊かな諸国から貧しい諸国への援助はそのわずか16%でしかない。これは正当化できない」と発言しました。


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