日本共産党

2003年10月12日(日)「しんぶん赤旗」

先制攻撃戦略を批判

米大統領選

民主党候補者が次つぎ


 来年秋の米大統領選に向けた野党、民主党の予備選に出馬する九人の候補者による討論会が九日、米西部アリゾナ州フェニックスで開かれ、ブッシュ政権の先制攻撃戦略を拒否すべきだとの発言が相次ぎました。

 現地からの報道によれば、支持率が最も高いクラーク元北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍最高司令官(58)は、「現政権の先制攻撃ドクトリンは北朝鮮とイランの核兵器開発を加速させている」と指摘しました。

 同氏は、先制攻撃戦争が中東などで拡大するのを阻止するため「来年十一月(の大統領選)まで待っていることはできない」とし、「先制攻撃ドクトリンを今やっつけてほしい」と現職の連邦議会議員の候補者に要請しました。

 ケリー上院議員(59)も、「現政権が先制攻撃ドクトリンを持ち、先制攻撃戦争を実行する国である限り」、大量破壊兵器開発や米国へのテロ攻撃などを自ら誘発することになると発言。ブッシュ政権の地中貫通核兵器開発も批判しました。

 同党候補者のうちイラク戦争容認の議会決議に唯一反対票を投じたクシニチ下院議員(56)は、ゲッパート前党下院院内総務(62)やケリー議員が昨年十月の議会決議に反対票を投じていたら、「単独行動主義と先制攻撃を取り消す好機はあった」と指摘しました。

 同党予備選では、国民世論を反映して、ブッシュ政権のイラク戦争への批判が強まっており、イラク戦争にどういう態度をとったかが各候補間の大きな争点となっています。この日の討論会でも、クラーク氏のイラク戦争批判が一貫していないことに批判が集中しました。


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