日本共産党

2003年9月26日(金)「しんぶん赤旗」

プエルトリコ

米軍最大基地閉鎖へ

自治政府与党が勝利宣言


 【メキシコ市24日菅原啓】米下院は二十四日、米自治領プエルトリコ東部セイバにあるルーズベルトロード海軍基地を半年以内に閉鎖するという国防総省の基地再編案を承認しました。実現すれば、プエルトリコでは、反対運動の盛り上がりのもとで五月一日に閉鎖されたビエケス島の海軍演習場に続く、大規模な米軍基地閉鎖となります。

 同基地は一九四〇年代に建設され、在外米軍基地としては最大規模。米下院は、基地閉鎖を含む法案を賛成四〇七、反対一五の大差で可決しました。法案は上院に回されますが、来週にも採決され、可決はほぼ確実と見られています。

 ルーズベルト・ロード基地は、海を隔てて隣接するビエケス島での軍事演習の管理や物資補給を中心的任務としてきました。このため同島の演習場閉鎖により不要論がとりざたされていました。

 プエルトリコ自治政府与党、民主人民党の知事候補で、米下院準議員(本会議での投票権はない)のアセベド・ビラ氏は、基地跡地売却利益の四割は自治領政府のものになると語り、今回の閉鎖決定をプエルトリコ住民全体の「勝利だ」とコメントしています。

 野党、プエルトリコ独立党のフェルナンド・マルティン上院(自治領議会)議員は、半世紀以上にわたって基地を置かれ苦しめられてきた住民への補償として「跡地をすべてプエルトリコ人民に返還することが唯一の正当な解決策だ」「それ以下のどんな結末も敗北だ」と反論。野党や市民団体はあくまで無条件の全面返還を要求する構えを見せています。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp