日本共産党

2003年9月20日(土)「しんぶん赤旗」

統一協会 霊感商法被害27億円

2002年

前年比で6億円増

弁護士連絡会調べまだ氷山の一角


 統一協会による霊感商法の被害が昨年一年間で六百九十八件、二十七億五千百万円に達し、前年に比べ六億二千万円増えていることがわかりました。全国霊感商法対策弁護士連絡会が集計し、十九日、大阪市で開いた全国集会で発表しました。

 被害金額が多いのは「献金しないと子孫に不幸が続き、大変な苦労をする」などとして出させる「献金・浄財」の十六億円や、実際には返済しない「借入」の三億七千万円。これに壷(つぼ)、印鑑、多宝塔などを買わせる被害が続いています。また金額的には少ないけれど、「野の花会」「しんぜん会」などボランティアを装った手口も多い。

 この数字は、全国の弁護士や消費者センターに持ち込まれた相談をまとめたもので、実際の被害に比べると、これでも氷山の一角。同弁連が集計を始めた一九八七年から〇二年までの累計は二万三千件、八百四十八億円にのぼります。

 霊感商法はもちろん、統一協会の「伝道・勧誘」自体が違法との判決が相次ぐなかでなお被害が増えていることについて弁連東京事務局長の渡辺博弁護士は「統一協会の徹底した『正体隠し』戦略が背景にあるとともに、行政等による啓もうが決定的に不足している」と述べています。

 全国集会には弁護士、宗教者、市民ら百人余が出席。元統一協会員の体験やカウンセラー・心理学者の報告、各地の訴訟の報告があり、佐伯快勝・浄瑠璃寺住職が「仏・仏の像・自分(人間)」と題して講演しました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp