日本共産党

2003年9月1日(月)「しんぶん赤旗」

イラク

米英軍の責任問う

シーア派指導者の葬儀 数万人がテロに憤り


 バグダッドからの報道によると、イラク中部のナジャフでの爆弾テロ事件で死亡したイスラム教シーア派指導者ムハマド・バクル・ハキム師の葬儀が三十一日、バグダッド市内でおこなわれ数万人が参加しました。参加者はテロに強い憤りを示すとともに、治安にあたる米占領軍の責任を追及しました。

 故ハキム師の葬儀がおこなわれたのはチグリス河畔のシーア派の居住区。ハキム師の遺体が納められたひつぎの後に大勢の人びとが連なり、胸をかきむしったり、手を空に突き出したりして悲しみを表しました。

 イラクのシーア派の高位聖職者で、米軍が組織した統治評議会メンバーのムハマド・バフル・アルウローム師は三十日、今回の爆弾テロ事件に抗議し、同評議会をボイコットするとの声明を発表。「米英連合軍はシーア派住民とその聖地を保護しなければならないが、統治評議会は連合軍にその義務を守らせることに失敗している」と非難しました。

 イラクのシーア派の多くの人たちは、爆弾テロはシーア派を弾圧したフセイン元大統領の支持者の仕業だと非難しています。同時に何人かの指導者は、イラクを占領している米国にはイラクの治安を保障する責任があり、だれが爆弾テロをおこなったとしても米国は占領軍として非難を免れないと強調しています。

 ハキム師が最高指導者を務めていたイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)のスポークスマン、アデル・アブドゥル・マハディ氏は、「(爆弾テロについて)米国には責任がある」と発言。「米軍はナジャフから引き揚げながら、イラク側に治安の権限を与えなかった。そのため安全が確保されなかった」と批判しました。


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