日本共産党

2003年8月30日(土)「しんぶん赤旗」

鈴木被告が保釈

議員辞職せず居直り


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保釈が認められた鈴木宗男被告を乗せて東京拘置所を出る車=29日午後、東京・小菅

 受託収賄など四つの罪に問われた衆院議員鈴木宗男被告(55)にたいし、東京地裁は二十九日午後、保釈を認める決定をし、同被告は同日夕、逮捕から四百三十七日目に東京・小菅の東京拘置所から出所しました。保釈保証金は五千万円で、即日納付されました。同被告はワゴン車で拘置所を出て、東京・港区の自宅に入りました。

 鈴木被告の拘置日数は、二信組事件で背任罪などに問われた元労相山口敏夫被告=上告中=の三百八十八日を抜き、衆院議員として最長。これまで三回の保釈申請は証拠隠滅の恐れなどから却下されましたが、同日の公判で検察側立証のヤマを越えたため決定されました。

 同被告をめぐっては、日本共産党が国後島のムネオハウス建設など北方支援事業にかかわる疑惑をいち早く国会で追及。同被告は昨年六月逮捕され、あっせん収賄、受託収賄、政治資金規正法違反、議院証言法違反の罪で起訴されました。

 国会では、自民、公明ら与党が当初は辞職勧告決議に反対したものの、世論が高まるなか二〇〇二年六月に決議がおこなわれました。しかし、同被告はなお議席に居座り、法廷でも全面否認を続けています。

 鈴木議員を追及した日本共産党の佐々木憲昭衆院議員は「政官業癒着の典型的事件で起訴され、国会の辞職勧告決議も受けたのだからまず、辞職するのが当然だ。国会は再発防止のため、最低限、公共事業受注企業の献金を中止すべきだ。選挙に出ても良識ある審判がくだるだろう」と語りました。


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