2003年8月15日(金)「しんぶん赤旗」
十四日告示(三十一日投票)された埼玉県知事選には高原氏と前さいたま市議の杉崎智介(40)、元副知事で前内閣府男女共同参画局長の坂東真理子(56)、会社役員の加藤盛雄(62)、自民党県連が担ぐ元総務事務次官の嶋津昭(60)、前参院議員(公明会派)の浜田卓二郎(61)、前民主党衆院議員の上田清司(55)、不動産鑑定士の山口節生(53)の計八氏が立候補しました。
日本共産党以外、どの政党も推薦候補なしという異例の知事選。第一声では、土屋前知事と長女・市川桃子被告=政治資金規正法違反で起訴=の疑惑と不正について高原候補が徹底解明を明確に約束したのに対し、他の候補者は、土屋問題を避け、大型開発にも無反省で推進を掲げるなど違いが鮮明になりました。
第一声で高原候補は「知事選の原因となった土屋前知事とファミリーによる県政支配と県政私物化という根本問題にどういう態度をとるのかが問われている」と切り出し、疑惑と腐敗の徹底解明を約束。大規模開発優先の県政を県民の暮らしや福祉優先へ転換させ、就学前までの医療費無料化と窓口立て替え払いの撤廃、五千八百人にものぼる特養老人ホームの待機者の解消などを訴えました。日本共産党の志位和夫委員長の激励メッセージが紹介されました。
戸田市から参加した野島朝子さん(27)は「先月、長男が生まれ、今病気で入院しています。お金がないと病院に行けないのが現実で、高原さんのいうように乳幼児医療費が無料化になり、窓口払いがなくなれば安心して病院に行けますね。ぜひ、実現してほしい」と語りました。