2003年7月18日(金)「しんぶん赤旗」
![]() 市川桃子容疑者の経営する会社に「総合事務局運営費」の名目で300万円の支出を示す「荒川さくらクラブ」の収支決算報告書 |
埼玉県の土屋義彦知事(77)の長女、市川桃子容疑者(53)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=の経営するデザイン会社に対して、埼玉県などから多額の補助金を受けている民間交流団体から、「事務局業務委託」の名目で年間三百万円が支払われていたことが、十七日までに本紙の取材でわかりました。
この民間団体は、埼玉県や国土交通省、関東建設弘済会の補助金(助成金)などで運営する「荒川さくらクラブ」です。
同クラブは一九九五年、桃子容疑者が理事を務めていた「日本さくらの会」の提案で設立され、荒川堤のさくらを移植したアメリカのポトマック川と荒川にかかわる民間交流などが目的でした。桃子容疑者は同クラブの評議員で、副会長には土屋知事も就任しています。
同クラブには設立時の九五年度から〇二年度までの八年間、埼玉県から五千百四十万円の補助金や負担金が支出され、関東建設弘済会からも毎年、数百万円の助成金がありました。
民間の任意団体にこれほどの公金が支出されるのも異例ですが、不可解なのが運営実態です。
同クラブの収支決算報告書(九七年、九八年)をみると、支出の事務局費のなかに「総合事務局運営費」として毎年約三百万円、別枠で「事務局運営委託費」として約六百万円を支出。このうち、総合事務局運営費の「摘要」欄には東京都目黒区、事務局運営委託費の同欄には埼玉県浦和市(現さいたま市)と記載されています。
県は「目黒区」とあるのは「日本さくらの会国際部会の事務局がある事務所」で、桃子容疑者の経営していたデザイン会社「プラス・ティー」と認めました。また、事務局運営委託先は、土屋知事の二女、土屋品子衆院議員の秘書からさきの県議選で初当選した人物が代表をしていた会社であることも認めました。
同クラブを事実上取り仕切っていた事務局員はプラス・ティーの役員であることもわかっています。
同クラブとの窓口を担当する県文化振興課は「事業目的が達成されているので、(事務局委託は)さしつかえない」としています。