日本共産党

2003年7月4日(金)「しんぶん赤旗」

イラク派兵法案 自公が採決強行

衆院特別委


 自衛隊の陸上部隊を戦後初めて、戦場に派兵するイラク特措法案の採決が三日、衆院イラク特別委員会で強行され、自民、公明、保守新の与党三党の賛成多数で可決されました。


“米軍の占領を支援”

反対討論 赤嶺議員

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質問する赤嶺政賢議員 =3日、衆院イラク特別委

 日本共産党の赤嶺政賢議員は、質疑につづく反対討論で「わずか一週間の審議で、こうした重大法案の採決を強行することは断じて許されない」と強調。「イラクの復興・人道支援法などではなく、軍事占領支援法だ」と指摘し、「自衛隊派遣、先にありき」の政府・与党の姿勢を批判しました。

 また、同法案から自衛隊派兵にかかわる条項を削除した民主党の修正案は与党三党などの反対多数で否決されました。

 日本共産党は「自衛隊派兵を法案から削除することは前向きだが、イラクの軍事占領支配に日本が参加・加担するという枠組みは残されている」(赤嶺氏)として反対しました。



国際法上 正当化できない

総括質疑 木島議員

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質問する木島日出夫議員 =3日、衆院イラク特別委

 採決に先立ち、小泉純一郎首相が出席して締めくくり総括質疑がおこなわれました。

 日本共産党の木島日出夫議員は、米英によるイラク戦争が国際法上、正当・合法なものではないと指摘し、「自衛隊が占領軍支援に派兵されれば、イラク国民の反発のただなかに置かれる。『非戦闘地域』で活動するといっても、そういう状況では何が起きても不思議ではない」と強調しました。

 木島氏は、自衛隊派兵の根拠として政府があげている国連安保理決議一四八三について、「国際法上、イラク戦争を正当化・合法化するものか」と質問。

 首相は「一四八三は(戦争の合法性について)触れていない」「正当性があるかどうかの判断はやめようということで、国際協調をとろうと理性的な対応をした」とのべ、同決議がイラク戦争を正当化・合法化していないことを認めました。

 木島氏はまた、安保理決議一四八三が「各国政府に軍隊をイラクに派兵し、占領軍を後方支援することを要請しているのか」と追及。首相は「そこまで支援活動しろとはいっていない」とのべ、同決議が自衛隊派兵を要請したものではないことを認めました。

 木島氏は「安保理決議一四八三が戦争を合法化せず、派兵も要請していないもとで、政府がことさらに自衛隊をイラクに送り込もうというのは異常なことだ」と批判しました。



きょう緊急報告会

志位委員長が報告

 「イラク占領支援法案採決強行抗議緊急報告会」が四日午後二時十五分から、衆院議員面会所で行われます。

 呼びかけは、「有事法制は許さない!運動推進連絡センター」です。日本共産党の志位和夫委員長が報告する予定です。


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