日本共産党

2003年7月1日(火)「しんぶん赤旗」

イスラエル軍

ガザ北部から撤退

ファタハなど停戦宣言


 【カイロ30日小玉純一】イスラエル軍は二十九日夜、パレスチナのガザ地区北部ベイトハヌーンから撤退しました。パレスチナ自治政府との二十七日の合意に基づくものです。

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 これに先だってイスラム原理主義組織ハマスとイスラム聖戦は同日、イスラエルに対する三カ月間の攻撃停止を発表していました。さらに、イスラエル軍撤退後に、パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハとパレスチナ解放民主戦線(DFLP)が六カ月間の攻撃停止を発表しました。ファタハ筋は同組織の軍事部門「アルアクサ殉教者部隊」も停戦宣言に従うとしています。

 イスラエル、パレスチナ双方の動きは中東和平の道筋を示したロードマップ(行程表)実行の一歩となります。

 ハマスとイスラム聖戦はイスラエルに対して、イスラム組織幹部の暗殺作戦を含むすべての軍事作戦の停止や、拘束中のパレスチナ人の釈放などを要求しています。これらが満たされなければ攻撃停止を破棄すると警告しています。ファタハの停戦条件も同様のものです。

 イスラエルは、この攻撃停止について、新たなテロ準備と組織の再結集のための時間稼ぎだとし、パレスチナ自治政府にハマスなどの解体を求めています。

 パレスチナ自治政府のシャース外相はイスラエルに対し、暗殺作戦や入植地活動の停止、六週間以内の占領地からの完全撤退を求めました。

 イスラエル軍が撤退したガザ北部ではパレスチナ自治政府に治安の責任が引き渡されました。


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