日本共産党

2003年6月28日(土)「しんぶん赤旗」

労基法改悪案が成立

共産党反対 サービス残業合法化に

参院本会議


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解雇の乱用禁止初めて法律明記

 労働者を不安定な身分で長時間働かせる労働基準法改悪案が、二十七日の参院本会議で自民、公明、民主、自由などの賛成多数で可決・成立しました。日本共産党と社民党は反対しました。

 改悪の一つは、パートや契約社員など有期雇用契約の期間上限を、一年から三年(専門職などは三年から五年)に延長するというもの。正社員である常用雇用労働者を、低賃金で身分も不安定な有期雇用へ一気に置き換える内容です。

 二つ目は、いくら働いても労使で決めた時間しか働いたとみなさない「裁量労働制」を本社以外に拡大し、導入要件を緩和することです。ホワイトカラー全体に裁量労働制を広げるのがねらいです。「八時間労働」の原則を崩し、違法なサービス残業(ただ働き)の合法化につながります。

 一方、野党四党の一致した要求で、政府案にあった「使用者は労働者を解雇できる」との規定を衆院段階で削除し、新たに「解雇は客観的・合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、その権利を乱用したものとして無効とする」との規定を盛り込みました。労働者・国民の長いたたかいで確立してきた「解雇権の乱用禁止」ルールが、初めて法律に明記されました。


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